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個人的な生活と思索の記録です

びば!歌舞伎!!

[Review]
せっかくいっしょに行こうねと言っていたのに、ともだちが一人でチケットをゲットして、歌舞伎座に行ってしまいました。

おいていくなんてひどいー!と思ったんだけど、歌舞伎座はいま、勘三郎襲名披露公演の真っ最中で、チケットをゲットするのが超たいへん。

そこでわたしも調べてチケットゲットに乗り出しました。
で、無事とれたんだけど、たしかにこの状況では2枚は至難の業とわかりました。

実際、襲名興行でみどころ満載なのを差し引いても、この熱気はとにかくすごい。ついでに、人込みのなかに林真理子さんまで発見してしまいました。超ラッキー(^-^)

そもそもなにがなんでも、とまで至ったきっかけは、レビューにも書いている、野田秀樹の歌舞伎『野田版 研辰の討たれ』が、5月になって演目に入ったことが大きいです。

コクーン歌舞伎はまだ生で観たことがないのですが、DVDではまった研辰に、生でどうしても会いたくなってしまったのです。

一人で2階席にすわると、そこは意外なほどくつろげるちいさな空間。すぐ目の前に、役者さんたちがいらっしゃいました。

よかったのは何はなくとも勘三郎。わたしの席のとなりにまできてくれて、感激ですよ、本当に。彼は芸人であり職人であり芸術家です。

でも同時に、玉三郎福助も本当にすばらしかったです。勘太郎とお染のきょうだいも、念願かなったというところでとてもよかったけれども、前の2人はまさに、いま油が乗りきっているのでは?

玉三郎の『鷺娘』は、すばらしいすばらしいとは聞いていましたが、本当に質の高いものをみせていただきました。
あれほど多彩な舞、業、衣裳をみせられると、あまりわかっていない自分にすら、これがもしかしたら歴史に立ち合っている瞬間かもしれない、といった思いがこみあげてきます。

福助ははもうすぐコクーン歌舞伎で『桜姫』を主演するそうですが、正直、今回の舞台ではじめて大注目しています。
安定した女形でいながら、いきおいある新しさかわいらしさ(!)をもっていて、とても魅力的に感じました。

研辰の終盤、研辰がきょうだいに命乞いする場面、勘太郎にたいして、「ぼっちゃんもおやさしい… ちいさな地震でも彼女に電話して、『オイ、だいじょうぶだったか』と…」には、正直、笑いすぎました(*^_^*)。勘三郎、暴露しすぎ。

このときもそうでしたが、観客のみなさんの、新しい演目の受け入れ方には、感じ入りました。コクーンとは違い、古い場所での伝統的歴史的興行です。いろんな人々が勘三郎の活動を深く支持しているのを感じます。

そんな時代の流れさえ、そこはかとなく感じ取りつつ、『これぞ娯楽』と思いました。

はまります、歌舞伎!