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個人的な生活と思索の記録です

目標とするところ(昔話)

昔話http://d.hatena.ne.jp/kmizusaki/20090215/1234706055のついでにもう少し。


何か気恥ずかしい、よくある話ではあるが、自分は父と母の両方の後ろ姿をそれぞれ目標としてきた。今現在は母に対する思いのほうが強い。
高3になったとき、父方の祖父が倒れた。

父は当時、絶頂期と言っていいくらい仕事が乗っていた時期だった。出張も多くほとんど家にいない。母とは当時どんな会話があったか、昨年機会があって聞いたところ、実はさしたる話しあいはなかった様子。


つまり、そのとき起きたことはこうだ。一報を聞いて、すぐに母は父の実家に飛び、そして数ヵ月を介護と祖母、叔父の世話に費やした。


父とわたしと妹の3人では本当に大したことができない、そして何より、母がいなければ我が家ではないといいたいほど寂しくつまらないことを痛烈に実感した。


母の力は、単に母だから。というものではなく、その機動力、しかも他人のために全霊を惜しみなく捧げることのできる魂の美しさにある。わたしは、いつか自分の家族を持ったとき、あのように行動する人でありたいと強く願ってきた。


妹も全く同じ思いだ。わたしと妹はその後6年ほど2人で暮らした。実をいうと妹の高校受験以降、わたしが彼女の進路や人生の相談に乗ってきた。そのかかわりあいの深さの中で、母のいざというときの行動に尊敬の念を抱き、わたしたちもまた母のようであろうと話しあった。

なお、妹という存在もまた、自分が面倒を見ることが許される存在であったことは本当にありがたい。その意味で、わたしは妹にも生かされていた ―

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母が去った後。毎日のように電話があった。― 元気?今日はね、シルバーさんがね。帰りにサンドイッチがね。

その弾んだ声のなんと楽しそうだったことか。

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どんな状況にあってもそれを受け入れ、前だけを見て生きているのは今も同じ。今日は母がリハビリ後初めて打った携帯メールを受け取った。文面だけで必死だったはずなのに、なぜか青空に黄色のお日様、「Good Morning!」とかかれたデコメールにしてあった。