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個人的な生活と思索の記録です

古い記憶

自分の育ちは、おもに東京である。都会育ちに思われるが、四半世紀前の板橋は都会よりは宿場という方が似合う、あけっぴろげで人も素朴な古い土地だった。

生まれを聞かれると、いまだに答えを用意できていない自分なのだが、普通は大阪、正確には愛知と答えている。

引っ越し回数実に15回、板橋にたどり着いたのは10歳になる年。

人は生まれてから1つずつ体験を重ねることで、人格が形成されていくのだとすれば、その意味合いで一番新しい体験は感謝で、20代も終わり頃だった。
逆に最も古くて大きい体験は、幼稚園入園を半年遅らせて預けられていたときの孤独感だろう。
今も両親、特に母をどんなに望んでも来てくれない、親戚がきびしかったことを思い出す。

こうした体験は自分の記憶の彼方にいってしまい、なかなか思い出すこともないのだが、振り返るという作業があると、ほぼ自動的に取り出して見る体験。もはや記憶なのか、二次記憶なのか。もうわからない。

翻って未来のことを見るとき、これだけ20年30年前のことを覚えている中、あと10年後、20年後、自分はどうしているだろう。いま、一生かけてやることを決めている中でそれがどれだけ実現するだろう。

そろそろ、残りの10年、20年のイメージがリアルになって来る年齢。貴重な20年だとひしひしと感じる。
そう簡単に口にできないほど。

不確定要素の中にあえて自分を置く。
たしかに最近の自分に足りなかったかもしれない。

幼稚園2ヵ所を1年半、小学校は3ヵ所、中学以降は同じ学校に通うも引っ越しして家を3ヵ所変わった。結局自分の根源は転校生。いじめられることもなくすぐに溶け込んでいたが、内奥の感情を共有できる人をいつも探していのだと思う。