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個人的な生活と思索の記録です

鉢植えたちの気持ち

うちのベンジャミンの鉢植えが冬だというのにどんどん新芽がでて、葉をつけている。
よく考えてみたら、日当たりがいいばかりか、エアコンの恩恵も被っているようだ。

よく言われることだが、植物も話しかけてかわいがってやるとどんどん成長する。
わたしは家族の中では無趣味の方に属すると思う。園芸もあまりやらない。けれど、昨年まで病気でどうしようもなかったこの木は、台車でわざわざ実家から運び込んで、ていねいに、マニュアル通りに世話をした。
もうそろそろしょっちゅうのぞき込まなくても、病気(本当は虫だ。虫に見えないけど)は再発しなさそうだった。そこへ、この新芽ラッシュ。どうやらほんとに健康になってくれたようだ。しかもうれしいのは、堅くて太くなってきた古い幹からも新しい芽が出てきたこと。そうだ。あきらめてはいけない。どれも繊細な黄緑のやわらかい葉っぱに成長した。


あまり植木を増やしてもしょうがないのだけれど、トイレにもサンスベリア(虎の尾)の鉢を置くようにした。昼間わたしがいなくて暗い部屋にじっとしているのを想像した。
「やっぱりフェイクよりほんものだわね。人がいるときは明るくするからだいじょうぶでしょ」
「なんでワタシをこの場所に?」
「それは、あなたがきれいな空気を吐いてくれるし、なにより形がきれいだったのよ」
「・・・」
わたしはサンスベリアのことを想った。
たまに明るいところに出してくれるけれど、きれいな鉢ほど虐げられた場所にいる。
持ち主のことを思った。
どうしても、自分にはその鉢がそこにあることが必要だった。

「そこ」は「トイレ」ではない。小さなお気に入りの部屋だとしたら?