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個人的な生活と思索の記録です

英語を勉強するなら

このところ、英語を身につけたい人が周囲に増えています。この波はなんだどうと思っているわけですが、それはここでは脇に置いて個人個人の現状のスキルに応じて、やるべきこと、モチベーションとすべきことが分かっているなどがよいと思います。
わたしが外資系のグローバルチーム日本担当として仕事できるようになったのはこんな感じからです。
ちなみにTOEICは830点台(4年前)です。ごく普通の日本人、旅行を2年に一度行くほかはとくに外国と縁のない人生でした。

1.学生時代
某大学向け入試模試で200位くらい、高校までの勉強としては他の教科に比べて得意でも苦手でもなく、また好きでも嫌いでもなく中途半端な認識。
大学に入り、これからは英語とコンピュータだ!と考え、英検やTOEICを受験。
同時に1年間、大学最寄り駅前の英会話スクールに数十万払って60数回全部通い詰めました。終わったときにスタッフに、本当に珍しいと言われ、はじめて自分がやり遂げたことを自覚。卒業時たぶん、TOEIC660点くらい。

2.新卒営業時代
まるで英語との接点のなかった暗黒の3年半。20代に継続して勉強していれば、とは後によく思ったものです。

3.翻訳会社時代
翻訳といってもとくにネイティブと会話する機会もなく。英文を扱うことでやっている気になっていました。
同時に、よく米国に行くようになったのはこのあたり。旅行で困らないように、というのが当時の目標であり関心事。TOEIC660点から720点くらい?

4.製造業にて説明書チームから制作子会社へ
翻訳もローカライズもランダムにいつでも飛んでくる場所で、とくに説明書チームは年間数千ページの英文チェックがあり、あわてて英語テクニカルライティング講座の門をたたきました。忘れもしない、ゴールデンウィーク中のことでした。変わらずTOEIC720点くらい。

5.テクニカルライティング時代
当時、この勉強は目から鱗なくらいおもしろく、そこから英語のテクニカルライティングの勉強を継続し、2年後に米国ミシガン大夏期講習に参加。
旅行くらいは楽勝とおもいきや、到着直後の教授陣への挨拶一つ、満足に出来ない自分に驚愕、自分が英語を全く使えないことが分かりました。ゼロベースで学生時代までに記憶したことなどもすべて脇に置いてやり直すべきだと考えました。

帰国後、まずやったのがつてをたどって米国人家庭教師について英語テクニカルライティングの勉強がてら、直近の資格取得をめざしたこと。さらにネットを通じて友人をつくり、メル友になってしょっちゅう会話したこと。これで仕事と日常会話をおさえました。もちろん合間を縫ってTOEICも受験。
忙しいときには地下鉄の乗り換えのさい、通路を歩きながらも会話を聞いたり本を読んだりしていました。
逆に、一通り落ち着いたときには、やはりまだ英語の環境のまるでない中で生きていたため、上達は実質していなかったと思います。TOEICはいくらやってもあがらない、長い長い720〜730点〜800点むしろ600点台にダウンしたりもした時代。

6.転職時代
転職しようと決めた年、やはり家庭教師について転職にまつわる、あるいは外国企業での会話や仕事の仕方なども含めたことを会話の中で相当質問して教えてもらった気がします。
たとえばエージェントの反応一つも、その教師に裏の意味合いを確認するなど、結構みっちりと話をしました。
現職へは、英語の電話面接で一度落選していたようですが、なんとか仕事の実績で採用してもらい、入社後もますます加速して勉強せねばというのがこのときのモチベーションでした。なにしろ、英語を使って世界のどこともだれとでも仕事したり関わっていきたい、というのが私の願いで、転職したわけですから。TOEIC830点台で安定。

7.現職でも
当初、誰も私を知ることなく、しかもチームらしき形もなく、ないところから自分がこのチームが「ある」ということを宣言することで、次第に存在をつくりはじめました。
「あります」といったとき、これに反応してサービスを使ってくれた方々にはどう感謝を述べても足りないくらいです。
日本でそんな状況でも、本国にはこの新しい日本チームをみるマネージャーがいました。彼女が直属の上司として数回、日本に来て上層部の方々と話をしたり、現場の各チームに説明したりをいっしょにしてくれました。

就職面談の際、電話で何を聞かれてもほとんど応えられず、いったん落とした張本人が、わたしの力を信じてくれていっしょに考えながら進んだ1年半は本当に何物にも代えがたい体験でした。人は互いに理解しようとすれば、通じるのです。

ここから先は以前の日記「How to learn 仕事で使う英語...?」 http://d.hatena.ne.jp/kmizusaki/20090920/ に通じます。

ちなみに現在のTOEICは不明、念のために補足すると、TOEICで長く同じ点数に止まっていたときにも、自分の英語に関する能力は進歩し続けていました。いや点数が下がったときでさえ、進歩の最中だったといえます。
たとえば、道を曲がるときの言い方、知人と出会ったときの会話など、さまざまなフレーズとそのニュアンスの違いを覚えていました。点数ではない、自分の感性を信じることがまずは勉強前の第一歩だと思っています。

言葉です。声、文字、話の内容、表現、さまざまな要素が絡みあい、その上その場の状況や人間関係、意図なども関係します。言語を扱えるようになる訓練もこれから書いていきたいと思いますが、そのほかに大切な要素はたくさんある、そちらも進歩させることを忘れないでおきたいと思います。